いきあたったらばったり

notion ink adam レビュー(実使用編)

オリジナルホームアプリ「Eden」


低価格AndroidタブレットのほとんどはOS標準のホームやユーザーインターフェイス(UI)のまま提供されているが、元々スマートフォンを想定したもののため大画面や横画面での使用にあまりマッチしているとはいい難い。
そのためタブレット向けにHoneycomb(3.0)が開発されたわけだが、adamではFroyo(2.2)でも使い勝手がいいよう大きく手が加えられている。
中でも最初に目にするホーム画面は、adamの印象を決定付けるほど独特のUIが採用され、他との差別化に成功しているといえるだろう。

プリセットされたアプリの一部のみだが、ランチャーからドラッグ&ドロップしてパネルとして設置できる。
代わりにユーザーが好みのウィジェットを設置することはできない。

【下】HOMEの長押しでWindowsのフリップ3Dのようなパネル選択画面に。

プリセットアプリも横画面を前提によく練られている。

メールアプリは3ペインレイアアウトから、メールを開くと2ペインレイアウトになり、とても使いやすい。

もちろん自分でインストールしたホームアプリに変更することも可能だ。
ただIS01の環境を整えるときにも思ったのだが、ランドスケープモードに特化したもしくは使い勝手のよいホームアプリというのが意外とみつからない。
スマートフォンのように肌身離さず持ち歩くものでもなく、限られたアプリしか使わないようであればHoneycombがくるまでこのままでもいいかもしれない。
補助的に、SwipePadなどのホーム画面にオーバーレイ表示されるアプリを利用すればそれほど困ることもなさそうだ。

Pixel Qiディスプレイの出来は

adamの一番の売りであるPixel Qiディスプレイだが、正直「すごくきれい」とか「鮮やか」というタイプのパネルでは決してない。
視野角は狭いし、輝度も低い、コントラスト比は100:1という話だ。
だが、そもそもそういった鮮明さとは、別のところに価値をおいているのがこのパネルだ
電子ペーパーモードには検索を長押しで移行する。

上の画像は左から輝度最高、輝度最低、電子ペーパーモードでそれぞれ同じ小説のpdfを表示したものだが、いずれの状態でも文字の読み取りに支障がないのがわかる。
ただ電子ペーパーモードとはいえ、さすがに室内灯の下ではKindleのようにはいかず、昔の電子辞書のような表示で長文を読み続けるのはきびしい。
輝度最低で使うのであればならほとんど目に負担もかからず常用できるレベルだ。

こちらは直射日光下での電子ペーパーモード。
LCDや有機ELでは輝度とコントラストが最大でもきびしい条件だが、Pixel Qiにとってはまさに本領を発揮するシチュエーションと言えるだろう。
カラーも白黒も問題なく読み取れる上、なおかつページ遷移で電子ペーパーのような書き換えも残像も発生しない。
なお直射日光の下で、このサイズのタブレットを取り出す機会がどれほどあるのかということは考えてはいけない。
西日の差し込む車の助手席でadam片手にGoogleナビしたり、あたたかな日差しにあふれた窓際でのんびりと読書、リストラされたことを家族に言い出せず会社に行くふりをして日中の公園で読書とか、生活のほうをあわせてしまえばいいのではないだろうか。

インターネットや動画とか

タブレット端末というと、読書よりもネットブラウジングや動画再生用途の方がまだ大多数かもしれない。

読み込みの長いブラウザからの動画再生を最初にもってきたが、ところどころ詰まる場所もあるが再生自体はスムーズだ。
通常のサイトも読み込みが終われば表示自体はほとんど一瞬で、もちろんFlashバナーもほぼ忠実に表示されている。
この辺りはTegra2のパワーが存分に発揮されているのだろう、ネットに関してはAtomネットブックよりはるかに快適だ。

ファイルからの動画再生は詳細に調べると素材を用意するのに時間がかかるので省略するが、手元にあってすぐ用意が可能だったビットレート4M超の720p動画だと映像がかなり遅れるので、Tegra2のハードウェア再生機能がうまく使われていないのではないかと推測される。
YouTubeからアレした720p動画なら問題ないので実質は困らないが、Honeycombのリファレンスが実質Tegra2である状況を考え、OSベースでサポートされている可能性を信じたいところ。
それまでは動画再生に関しては突出して優秀なGalaxyTabで代用することになりそうだ。


参考までにベンチ結果を。
Quadrantベンチは妥当な数字をたたき出している。
Neocoreベンチが低いのは、Qualcommのチップでないからかもしれない。

マウスとキーボード

上のテスト動画を観ていて、カーソルが表示されているのに気づいた人がいるかもしれない、あれはUSBマウスを接続した際のものだ。
Bluetoothマウスではなく、普通にデスクトップやノート向けに販売されている通常のUSBマウスを、adamのUSBポートに挿しただけで特にドライバーを用意する必要もない。
USBキーボードも同様に利用できるし、無線ならレシーバーを挿すだけである。
キーボードとトラックボール・パッドが一体化したタイプのものであっても、きちんと両方認識して使用できる、となかなか手軽でおもしろい機能だ。
ただすべてを操作できるというわけでもなく、マウスの場合右クリックをしても「戻る」の代わりにはならない。
左クリックがタップ、クリックしたまま移動がフリックの代用になるだけで、表示されているカーソルをブラウザのリンクの上にもっていってもmouseoverイベントが起こることはない、タップするまでそのカーソルは目安に過ぎないのだ。
機能が足りないのはキーボードも同様なので、本格的使用に耐えうるとはいい難いが、工夫次第では色々遊べそうだ。

ゲームについて

実はGalaxyTabでは、今までスマートフォンタイプの端末で利用していたゲームやアプリが正常に動作しないケースが時折発生していた。
エラーは出ないが画面が表示されなかったり、画像が乱れてゲームにならなかったり、異常終了したりと。
解像度に起因するものは高解像度を想定していないアプリ側の実装の問題なのだろうが、異常終了系はおそらくCPU周りの互換性によるものと思われる。
幸いadamではGalaxyTabほど互換性に問題はなく、大画面で楽しめている。
Angry birdsや上海は大画面でプレイするととても快適だ、あと「鬼畜王ランス」も(笑)。

絶賛のようでも不満はある

ぶっちゃけ万人にお勧めできないのは間違いない(そもそも簡単に手に入らないが)。
問題点を箇条書きすると

【Android Marketが標準では使えない】

当然GoogleMapなどGoogle提供のアプリを使うことはそのままでは不可能。
幸いにもrootを取るとともにMarketも組み込んでくれるアップデートが、ユーザーの手で公開されているのでそれを利用することになる。
が、それでも一部のライブラリファイルが足りないためにインストールできないアプリが少なくない(twiccaやtweetdeckなど)。
ハード構成が近いタブレット端末の「LuvPad」でもその辺りは同様で、それゆえにノウハウが利用できる部分もあるのが救いだ。
ユーザー数が少なければ少ないほど情報集めに苦労する、マイナーハードの定めと言えよう。
もっとも購入前からMarket対応はHoneycombからの対応と名言されているので、折込済みではあるのだけれども。

【microSDをPCでマウントできない】

ケーブルでPCにつないだ際、ドライブとしてマウントされるのは内蔵ストレージのみでmicroSDにアクセスできない。
GalaxyTabでは両方が、IS01ではmicroSDだけがマウントされたが、microSDには大容量のデータを置くことが多いためこの仕様はつらい。
さらにドライブとして認識している内蔵ストレージにPCからデータをコピーしても、adam側からみえないという謎現象が起きている。
このため小さなデータの移動はFTPやDropbox経由で、大きなデータはmicroSDを抜いて別の端末経由でと非常に回りくどいことをしている。
Windows以外のたとえばubuntuではどちらも問題ないという話もきくので、ファームで早急に修正されることを望む。

【画面を回転するとキーの位置が……】

これは別にこの端末に限った問題ではないが、画面が90度単位で360度回転するだけに、HOMEや戻るのボタンが上に行ったりと押しにくくなる。
Honeycombで物理ボタンを廃したのはこれが理由なのだろう。
現在は、ハードウェアキーをディスプレイ上に再現するButton Saviorで不便を解消中。

【ライブ壁紙が使えない】

修正される予定。

【スリープで意外とバッテリーが減る?】

検証には時間がかかるのでそのうち。

【解像度が物足りない】

わかっていて購入しているし、実質困ることはないけれど、最近のHoneycomb端末のスペックを見ていると、ちょっとさびしいものがある。
たかが2~300px程度の差、されど……。

それでも買ってよかった

不満なところはあるけれど、利用が困難なほどクリティカルなものでもない。
現状、ハードウェアのスペックにソフトウェアが追いついてない感は否めないが、そもそもメインで使う端末ではないので、のんびりと弄りながらどの役割をこの端末にまかせようかなどとゆっくり考えながらアップデートを待つ心の余裕だってある。
4~5万円程度でHoneycombアップデート予定のTegra2端末が手に入ると考えるとコストパフォーマンスもいい。
到着してまだ1週間たってないのでまだ使い切れない部分も多いけれど、それでも少しずつ愛着が沸いてるのは事実だったりする。
というわけで当面よほどのことがない限り、ほかのタブレットに浮気することもなさそうだ(とかいいつつ衝動買いはとめられないが)。

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